ご家族による介護疲れと施設の意義

 懇親会が開かれた際、ご家族の方達から、介護疲れによる昨今の事件について「共感できる部分」もあるという声が聞かれた。

 また、認知症などにかかると、両親の変容ぶりに驚くだけでなく、世話をする上でも大変手間暇がかかり、自分の生活も圧迫される状況の中で、自分の親だからこそ、いらだちが生まれるのではないかと思った。

 在宅生活と比べて施設生活と言われることがよくある。施設には施設の長所はもちろんあるのだが、親の養護の責任放棄なのではという自責の念や、画一的な集団生活による窮屈さを連想し、在宅よりは劣るものとされがちである。

 そのイメージのためか、施設入所をためらう方はいる。

 ご家族によっては、在宅生活において万策尽きるまでじっと我慢して、その後やむおえず施設を使用することになるケースもある。

 入所に至った後も「本当にこれで良かったのか。正しかったのか。親を見捨てたのではないか」と自分の判断に疑問を持ち続けるご家族もいる。

 私たち介護をする者は、そのご家族の在宅介護での苦労や入所に至るまでの気持ちの推移を忘れてはならない。

 その時が来てご自宅での生活が難しくなったのなら、施設の出番であることを是非知ってほしい。現在、在宅介護が困難になってきている方には強くそれをお伝えしたい。

 施設には、施設の良さがある。施設を利用していただくことにより、ご家族をはじめ社会に貢献することが、施設が存在する理由であり、目的である。

 御家族の負担を軽減し、施設利用者が少しでも自立できるように、喜んで生活できるように助けることが我々の仕事である。

 利用者の笑顔が増え、御家族が安心していられるように、生活できるように助けることが大切だと思う。御家族が離れていても笑顔で再会できるように支援をしていくのが私たちの使命と再認識した。

 この懇親会にて、「ヨコタホームに入所し、利用者のできる事が少しずつ増え、笑顔も増えていることを見て、入所して本当によかった、ヨコタホームには感謝している。」というこれ以上にない、ありがたいお言葉を頂いた。

 このありがたい言葉に更に答えるためにも、日々精進していこうと思う。


                   鈴木 健 
                   施設ケアマネジャー